水草と二酸化炭素(CO2)
水草育成にあたり二酸化炭素の添加をしなくても水草は育ちますか?二酸化炭素を必要としない水草はありますか?などの質問を受けることが多くあります。このように水槽内での水草育成に二酸化炭素が必要であることは昨今では常識となってきており多くの方にも理解されている知識となっています。
ただ二酸化炭素の必要性や水槽内での二酸化炭素の変化などについてはまだまだ奥が深く疑問の多いところであるのも事実のようです。
強めの光と二酸化炭素の強制添加で色合いを増すカールリーフマヤカ
光>>二酸化炭素>>栄養
水草がうまく育たないときに肥料不足を疑い肥料を与える方が多いようですが本当の理由は二酸化炭素不足ということも考えられます。しかし二酸化炭素は目には見えないことと、陸上での植物育成においては与えるという行為がないことからどうしても優先順位が下がってしまうようです。
確かに陸上植物では庭やプランタに植え、水と肥料を絶やさないようにしていれば元気に生長してくれることが多く、あえて二酸化炭素を与えるようなことはほとんどありません。その理由としては空気中に含まれる二酸化炭素をしっかりと吸収しているからであり不足することはほとんどないからです。しかし水槽内という限られた空間では水面から溶け込む二酸化炭素の量や生態から放出される量では水草の吸収量には不足気味でどうしても二酸化炭素不足が起こりがちになってしまいます。

二酸化炭素の強制添加により光合成が活発になり気泡をつけるラージパールグラス
そのような経験をすると水草育成は難しいという印象を受けてしまいがちですが陸上でも水中でも植物の活動に大きな違いはなく二酸化炭素を吸収し光を受け光合成をおこないながら栄養分を吸収して生長していくというメカニズムに違いはありません。
一般的に言われる育てやすい水草、育てにくい水草などと言われるものにはpHや硬度に敏感な種もありますが光量と二酸化炭素量に左右されるものも多くります。
初心者の方が品種などで二酸化炭素量が少なくても育つ水草と言われてもピンとこないことがあります。逆に水草の中で二酸化炭素の強制添加を必須とするような種にはどのようなものがあるのかを考えてみましょう。
まず二酸化炭素の強制添加とは小型ボンベを使い圧縮された二酸化炭素を電磁弁などで制御しながら決まった時間帯に自分の意図する量を水槽内に添加していくシステムです。このように言われるとちょっと難しいシステム?と思われがちですがシステム自体はセットで販売されていることが多くボンベの取り扱いに少々注意が必要なだけでそんなに難しいものではありません。

宝石のような気泡を見せるリシア
水草の色合いは光合成量
強制添加を必要とする水草の多くは色合いが明るく気泡をたくさんつけるという特徴があります。その理由として二酸化炭素を多く必要とする=強い光を必要とする。このことにより光合成が活発になり葉や茎の色合いが鮮やかになります。リシア、ラージパールグラス、グリーンロタラなどの緑があざやかな水草やニードルリーフ、ロタラインディカなどの赤系の色合いが鮮やかかなものがあげられます。
このような種は二酸化炭素の強制添加をしなければ育てられないのかというとそうではありません。二酸化炭素の量が少なければ二酸化炭素の量が少ない環境に適応した姿で生長します。二酸化炭素が少ない環境で生長すると葉や茎の色合いは鮮やかさがなくなり少々落ち着いた色合いになり、生長スピードも遅くなります。また光合成の量が減るため気泡などもあまりつけなくなります。
水草が水質を浄化する
ここで豆知識としましてセット初期は水質が不安定になります。そのような不安定な水質時は富栄養化になりやすく苔の発生がもっとも多い時期になります。ここで水草の生長が遅いとしっかりと栄養を吸収できないので水質改善が遅れて結果的に水が立ちあがらないということも起こります。うまく水を立ち上げる方法としてセット初期から水草を多めに植栽ししっかり二酸化炭素を添加することで水草が元気に生長し水草の浄化能力で水質を安定させる方法があります。

気泡で満たされて輝くリシア
俗に言われる陰性植物などはあまり強めの光を必要としません。クリプトコリネなどの水草は葉が厚く、深い緑色をしています。このような水草は光をあまり必要としない=二酸化炭素の要求量も少なめですので強制添加をしなくても育てられる種となります。
二酸化炭素の安定供給で育成は容易に
結果、二酸化炭素の強制添加とは色合いが鮮やかな水草をうまく育てるために必要となるものでうまく落ち着いた色合いの水草を選べば必ず必要となるものではありません。ただ強制添加をおこなうのと行わないのではどうしてもおこなっているほうが水草の育成は全般的に容易になることは事実です。
鮮やかな水草や種類豊富な水草を水槽全面に密生させたいとお考えの方は二酸化炭素の強制添加は必須です。逆に落ち着いた色合いの育て方で水草の量も少なめでいいと言われる方はなくても可能ということになります。
二酸化炭素の強制添加をすると生態への影響を懸念される質問もありますが水草が元気に生長する二酸化炭素濃度と生態が窒息死する濃度はかけ離れていますので行為的に過剰添加をしない限り生態への影響はありません。ただ水草が密生している水槽では水草も照明が消えている間に光合成をとめ呼吸をおこないますので酸欠状態になることがあります。よって二酸化炭素の強制添加は照明がついている時間帯のみおこない消灯時間にエアレーションをおこなうことをお勧めします。
どうしても二酸化炭素の強制添加はちょっとと言われる方に強制添加を行わないで二酸化炭素を増やす方法をご説明いたします。水槽に溜めた水からは時間の経過とともに二酸化炭素は空気中に放出されてしまいます。またエアレーションなどの効果にも影響されさらに水中の二酸化炭素濃度は低下します。そのようなときは定期的な水換えによって新しい二酸化炭素を供給してあげる方法があります。水道水には多少の二酸化炭素が含まれており水槽投入時に水草の光合成が活発になることがあります。
この効果を利用してこまめに水換えをすることで水中の二酸化炭素濃度を維持する方法もあります。このときの注意点としては水道から直接投入するのではなくしっかりカルキ抜きや温度調整をしてから投入するようにしてください。
確かに二酸化炭素の強制添加には多少の費用がかかることと使ったことがないので不安という面があるようですが今までの管理人の経験からの見解では強制添加をおこなって綺麗な水草レイアウトを作り上げることをお勧めいたします。水草を最高の状態で育てられたときの水草の生き生きとした姿や透き通るような光景を目指してがんばってください。
・水草育成の基礎
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・水槽立上げ初期のトラブル対策
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・水草・水質を考える
・品種別水草の育て方
・水草のトラブルQ&A
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